信州大学医学部とのiPS細胞を用いた再生医療技術の共同開発について

2176 イナリサーチ

 2014年11月12日09時05分


平成 26 年 11 月 12 日

各 位
長 野 県 伊 那 市 西 箕 輪 2 1 4 8 番 地 1 8 8
株 式 会 社 イ ナ リ サ ー チ
代 表 取 締 役 社 長 中 川 賢 司
(コード番号: 2176 )
問い合わせ先 : 執行役員 総務部長 野 竹 文 彦
電 話 番 号 0 2 6 5 ( 7 3 ) 6 6 4 7



信州大学医学部との iPS 細胞を用いた再生医療技術の共同開発について

現在、心筋梗塞の急性期から生還してもなお、心臓の機能の一部が壊死する事により、後日心
不全を発症して命を落とされる方々が多くおられ、新たな治療法の確立が切望されております。
近年、 iPS 細胞から心筋細胞を作製し,心臓の壊死した部分に移植する事により、心臓の機能
を取り戻そうとする研究が一部で進んでおります。


当社は、かねてより国立大学法人信州大学医学部循環器内科学教室(池田宇一教授)の柴祐司
講師の研究チーム(以下「柴研究チーム」という)との共同研究により、 MHC 統御カニクイザ
ル(注)を用いた iPS 細胞の心臓への移植試験の準備に取り組んで参りましたが、この度全ての
準備が整い、移植試験が開始される運びとなりましたのでお知らせ致します。

1.共同研究の内容
柴祐司講師は、幹細胞を用いた心血管病の再生医療の研究者であり臨床医であります。ES/iPS
細胞の心筋再生では、世界的レベルの研究成果と臨床応用を目指し、すでに小動物の心不全モデ
ルに対して、多能性幹細胞由来心筋細胞移植による病状改善成果を出されております。今後はカ
ニクイザルを用いた研究をもとに臨床への応用を検討されています。
当社は、平成 25 年 5 月 1 日付で信州大学医学部と「心筋梗塞に対する iPS 細胞由来心筋細胞
移植療法の開発」に関する共同研究契約を締結し、信州大学病院隣に産学連携で新産業を創出す
ることを目的に設けられた「信州地域技術メディカル展開センター」内に研究室を確保して研究
員を派遣するとともに、拒絶反応の少ない MHC 統御カニクイザル、サル専用の試験施設及び豊富
なサル試験の経験を持つ技術者を柴研究チームに提供してまいりました。
この度、カニクイザルの心臓への施術法、本年導入した3 D マイクロ CT スキャン装置の測定
条件設定といった手法開発が整い、いよいよ MHC 統御カニクイザルを使用した再生医療技術開
発のための試験が柴研究チームにより当社レンタルラボにて開始されることとなった次第です。

当社は近年、得意とする安全性薬理(循環器、呼吸器、中枢への薬物の影響評価)領域に力を
入れ、催不整脈関連試験の開発や心電図解析事業等を積極的に手掛けてまいりました。
特に循環器領域では地元長野県が輩出する優秀な研究者をバックアップし、信州発の新しい医
療技術により早期に明日の医療の実現に貢献したいと考えております。
2.今後の見通し
本件の進展により、 MHC 統御カニクイザル及び当社レンタルラボの認知度が高まり、当該サ
ル販売及び当該サルを用いた各種受託試験の増加、並びにレンタルラボ需要の拡大、といった当
社グループの業績への寄与が期待されております。
本件が当社グループの当期業績に与える影響は軽微でありますが、来期以降の業績への影響に
ついては現在算定中であります。

用語の説明

(注) MHC 統御カニクイザル
: MHC( 主要組織適合遺伝子複合体 ) 遺伝子は外来抗原を非自己と認識して、感染病原体の排除
や、がん細胞の駆逐、臓器移植の際の拒絶反応等の免疫反応に関与するタンパク質の遺伝子
情報を含んでいます。カニクイザルの MHC 遺伝子は Mafa と呼ばれ、ヒトの MHC 遺伝子群の遺
伝子構成とよく類似しています。
MHC 統御カニクイザルとは当社と東海大学が共同で開発した遺伝子解析方法に基づき、フィ
リピン産のサルより選別した免疫に関わる遺伝子型を揃えたカニクイザルを指します。移植
の際の拒絶反応が少なく、ヒトにいちばん近い試験系として、さらに移植免疫寛容型試験系
として、その利用価値が評価されており、移植・再生医療技術の開発やバイオ医薬品開発を
進める複数の大学や研究機関に対して弊社より供給を実施しております。


以 上

Origin: 信州大学医学部とのiPS細胞を用いた再生医療技術の共同開発について

イナリサーチの株価 »